40年以上燃え続ける炎。地獄の門へ。【トルクメニスタン】

ダルヴァサのチャイハネで休息した日本人5人組は、重い腰を上げ、地獄の門を目指すことにしました。

時刻は22時。もう外は真っ暗です。

ダルヴァサに行くまでにいろんなトラブルがあって、こんな時間になっちゃったけど、やっとここまで来れました。

苦労してトルクメニスタンビザを取得して、こんなに大変な道のりを乗り越えて、

どうしてそこまでして【地獄の門】を観に行きたいの?って思う人もいるかもしれません。

私も最初、地獄の門って聞いたときは、「え?ちょっとゴツゴツした門か何か?」って思いました。

でもこの地獄の門、そんなんじゃないんです。

トルクメニスタンのとある砂漠の地下に天然ガスが発見され、調査をしていたのですが、その途中で落盤事故が発生。

大きな穴から漏れ出る有毒ガスの発生を止めるため、火を付け、ガスが燃え尽きるのを待ったのだそう。

しかしガスは止まらず、40年経った今でもその穴は燃え続けていると言います。

大きく開いた燃える穴が、まるで地獄の入り口のようだ、ということで【地獄の門】と呼ばれ観光地になりました。

しかし、近年その炎を消そうとする計画も持ち上がっているようで、今しか見ることができないかもしれないんだそう。

【今しか見れない】【絶対に行ったほうがいい】

そんな言葉に惹かれ、苦労してここにやってきたのでした。

休憩所のチャイハネからは、歩いて地獄の門を目指します。

街灯もない、看板もない、だだっ広い真っ暗な砂漠を歩いていきます。

日本人5人組で懐中電灯を照らし、地図で方向を確かめながら進んでいきます。

真っ暗なんだけど、かすかに進行方向にオレンジの光が見えます。それがおそらく地獄の門の炎。

「あの光が欧米人のキャンプファイヤーの明かりだったらどうしよう。」

「確かに、規模大きそうだもんね(>_<)」

地獄の門の明かりだと信じて、歩みを進めます。

足をとられるサラサラの砂を踏みしめ、チクチクする植物をかき分け、1時間半ほど歩いた頃でしょうか。

遠くに、欧米人のキャンプファイヤーでは絶対無い、何かが見える!!!!

アップダウンの激しい丘をいくつか超えたため、疲労が溜まっていましたが、目標が目に見えると少し元気がでます。

興奮を抑えながらさらに進んでいくと・・・ついに正体を現した!!!

あれが地獄の門だっっ!!!!!

直径100mもあろうかというほどの大きな穴の中が、ゴーゴー、パチパチと燃えています。

柵なんて無くて、ちょっと覗きこもうとすると、顔が丸焼きになってしまいそうな熱を感じる。

風向きによっては、ガスのニオイが鼻を刺激します。

あの中に落ちちゃったら・・・いや、考えたくもない。

私たち以外には誰も観光客がいない、貸し切り状態。

早速隅っこの暗闇で着替えます。

地獄の門で、ウェディングフォト♪

一緒にここまで来た旅仲間達が写真を撮ってくれて、この旅一番の迫力のウェディングフォトになった気がします。

ここで写真をとれば、どんなポーズをしても映画のワンシーンのような迫力のある1枚が撮れます。

砂漠の真ん中だから、炎が燃える音以外は何も音が無く、どこか変な惑星に飛ばされたんじゃないかと勘違いしてしまいそう。

日の出を拝むため、今夜はここで野宿です。

寝袋、ヒートテック、パーカー、ダウンジャケットを着て寝たのに、寒すぎる!!!

地獄の門の側で暖まって寝たかったけど、寝返りうってそのまま落ちたらホントに地獄行きだし、ちょっと離れて寝ました。

7時ころ、空がだんだん明るくなってきて、日の出を迎えました(´▽`*)

近づくとあったか~い♡

明るくなって元来た道を歩いて帰りましたが、まさかこんなに広い砂漠を歩いていたなんて知りませんでした。

この地獄の門のために、インドでウズベキスタンビザを取得し、ウズベキスタンでトルクメニスタンビザを取得し、

何台もの電車や車に揺られ、2時間歩いてやっと来ることができた。

そんな苦労があったから、感動も一段と大きかったのかもしれません。

さて、この後は5日以内にトルクメニスタンを出国せねばっ!!!



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コメント

  1. ブンタカ より:

    地獄の門、とっても幻想的でちょっと不気味で不可思議で・・・
    そんな場所でのウェディングフォトもとっても摩訶不思議な雰囲気でステキですよ♪
    仁王立ちの周さんもカッコイイっ!! 炎に照らされたユキさんもステキっ!!
    木の枝にパンとチーズを刺して、地獄の炎で焼いて朝食じゃなかったのね?(笑)
    とってもステキな景色をありがとう♪

    • yuki より:

      地獄の門のウェディングフォトを褒めていただいて、ありがとうございます♪
      私たちも、映画のワンシーンのような写真が撮れたなーって思って大満足です♡
      地獄の炎で焼いた朝食は美味しいだろうな~( *´艸`)
      釣り竿の先に肉を付けて、地獄の炎で炙ったらおいしそうだろうなって妄想はしてました♡