インドのガンジス川沿いの火葬場へ。

インドのバラナシの細い道を抜けて、ガンジス川沿いをお散歩します。

相変わらず、細い道にも関わらずたくさんの牛!!!

犬もたーくさん寝転がってます。狂犬病の被害者数断トツ1位のインドだけあるなぁ…。

日本語の達者なインド人

ガンジス川に向かう途中、「日本人ですか。僕は日本人が大好きです。」と声をかけられました。

出た!!!【日本語を上手に話すインド人には注意】の人だ。。。

インドでは、日本語が上手な物売りの人がたくさんいて、日本語を話して安心させておいて、ぼったくりをするのが多いんだそう。

彼の達者な日本語に、私たちの警戒心はマックス!!

「僕は名倉さんと言います。」

インド人なのに名倉さん?ますます怪しいっ!!!

「どこに行くの?ガンジス川?案内してあげるよ!」

出た!!!【頼んでもいないのに勝手に案内して、後でガイド料を請求する】の人だ。。。

「君たち名前は?」

「お、おれ?〇〇(兄の名)だよ。」

「お姉さんの名前は?」

「え?私?えーっと、、〇〇(周くんの姉の名)だよ。」

警戒するあまり本名を隠す私たち。

ずーっとついてくるし、いろいろ説明してくるし、でも強く言うこともできないし・・・(:_;)

(どうしよう。。ガイド料請求されちゃうかな。どっかのお店に連れてかれちゃうかな。。。)

ガンジス川に到着すると、

「じゃあ、楽しんできてね!火葬場の人には気を付けるんだよ!暇があったら僕のお店に来てね!」

と言い残し、名倉さんというインド人は帰っていきました。

あれ?ガイド料請求するんじゃないの?自分のお店に無理やり連れて行ったりしないの?

偽名まで使って、目を合わせないようにして歩いてたのが恥ずかしいー( ;∀;)

あの人は、いい人だったんだろうか。。。

モヤモヤした気持ちを残し、ガンジス川へ。

ガンジス川沿いは、すごーーーくたくさんの人で溢れています。

観光客もちらほらいるんだけど、ほとんどが地元の人だったり、物売りの人だったり。

この中を歩くと、5mも進めば

「ボートあるよ!!」

「マッサージするよ!!」

と声をかけられます。

インド情報を調べたときは、インド人の客引きはしつこいし、ぼったくってくるので、低い声で「ノー。」と断りましょう。とありました。

確かに、マッサージいらないよ!って言ってるのに勝手に肩をもみ始めたり、

しばらく付いてきたりと、常に私たちの周りには誰かがいます。

最初は「ノー。」って言って断ってたんだけど、

「ボートはもう乗ったの、だから必要ないよ!」って言うと、

「オッケー、わかったよ。」と、残念そうにしながらも、意外とすんなり身を引いてくれるんです。

数えきれないくらいのボートや、物売りの人がいるから、ライバルが多すぎてみんな必死になるあまり、

しつこいって言われるようになっちゃうのかな。

何度もいろんな人に同じことで声かけられるから、感じ方は人それぞれだし、ウザイって思う人もいるかもしれない。

事前にインドのことを調べて、『だまされる』『しつこい』『ウザイ』ってたくさん出てきたら、

インドってそういう場所なのかと思ってました。

でも、まだインドに入ったばかりだけど、周くんと、「考えていたほどじゃなかったね」って意見が一致。

トラブルに遭わないように警戒することは必要だけど、先入観で壁を作りすぎてはいけないかもしれないですね。

ガンジス川沿いの火葬場で見たもの

そんなことを考えながらたどり着いたのが、マニカルニカー・ガート。

ここは、バラナシの大きな火葬場。

昨日のボートツアーの時にも解説してもらったけど、ここでは1日に約250もの遺体を火葬します。

近くまで行って写真を撮ることは、遺族へ失礼になると禁止されているので写真はありません。

しばらく火葬場の近くの階段に腰を下ろしてその様子を眺めることにしました。

次々と、オレンジの布で巻かれ、花に囲まれた遺体が運ばれてきます。

まずはガンジス川で最後の沐浴。

そして丸太が置いてあるだけの場所に遺体が置かれ、家族に見守られながら火をつけると、だんだんとその炎が遺体を包んでいきます。

最初は布にくるまれていた遺体も、火葬が進んでいくと布が消え、人の形があらわに。

生焼けにならないために、竹の棒で遺体を突っつき、全体に火が通るようにします。

最後は聖なるガンジス川に流して、幸福を祈るのです。

日本の火葬場では途中経過を見ることなんて無いけど、ここでは人が灰になるまでをずっと見ることができます。

家族が亡くなり、灰になっていく様子を見るのはどんな気持ちなんだろうか。

私は旅に出る前は看護師をしていて、何度も患者さんの亡くなる瞬間に立ち会い、最期のケアをしてお見送りをしました。

最初に患者さんが亡くなる現場に遭遇した時は、戸惑い、よくわからない悲しみに包まれて涙が出ました。

でも、誰にでも必ず死は訪れます。

多くの患者さんをお見送りしていくにつれて、

だんだん「お疲れさまでした。あなたの長い人生の最期に関われて感謝しています。」という気持ちを持ててからは、

変に悲しくなったり涙するようなことも少なくなって、逆に暖かい感情が湧くようなこともありました。

ガンジス川の火葬場は、あまりにも日本のやり方とかけ離れているから衝撃だったけど、

本人の「最期はガンジス川で」という意向を叶えられた家族は、寂しさや悲しさだけじゃない、

達成感に似たような暖かい気持ちに溢れ、幸福を祈ることができているのかもしれない。

そんなことを、風で舞ってくるたくさんの灰を浴びながら考えました。

自分が最期を迎えるときは、どんな最期にしたいだろうか。。。

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コメント

  1. ブンタカ より:

    インドで、良い人に出会うと、余計怪しく見えますよね?(苦笑)
    インドではガンジス川に流されて永遠の幸せを手に入れる。
    日本では元々死ぬと大国主大神の治める幽冥(かくりよ)に行き、子孫を見守ると考えられており、仏教もその方向に沿って日本では変化したそうです。(驚)
    なんてネットで調べたのですが、人の死っていつも考えさせられますが、答えは見つかりません。(だって死んだこと無いモン)
    死した魂よ安らかなれ、そして生きてる人達に幸あれ!
    周さんユキさんにも幸あれ♪

    • yuki より:

      常に警戒してたので、お金を請求されなったことが驚きです!
      確かに、死んだこと無いからその後のことなんてよくわかんないですよねっ!
      宗教によって死後の考えは様々なんですね。
      今は死後のことを考えすぎず、精いっぱい楽しく生きれたらいいですよね♪
      ブンタカさんにも幸あれ~♡